全額損金の保険は、節税対策として使えるのか30年の経験則から徹底的に考察してみた

全額損金の保険は節税対策として使えるのか?30年以上の経験則から徹底的に考察してみた。
約30年間、税金で悩む経営者に保険を活用した節税対策を提供してきた賢い経営者が、昨今の全額損金の保険について感じるままに述べていたので以下は抜粋したまとめ。

全額損金になって、お金が溜まって、キャッシュの毀損がなく、保険を解約しても税金がかからない。
そんな夢のような節税対策があったら、、、
税金に悩む経営者は、常によりよい解決策を思案し、利益を確保することに苦心することと思います。

今日はそんな経営者が抱く希望に対する回答とリスクを解説。

そもそも全額損金の保険とは?

全額が損金になる保険はたくさん存在しました。逓増定期保険、がん保険、全損定期、etc。
しかし、2013年11月現在、全額が損金になって決算対策として使える保険は、ひと握りの保険だけ。
今日現在、全額が損金として処理でき、決算対策として使える保険は3つだけ。

結論から言いますが、全額損金の保険は、決算対策としては使えるが、節税対策としては頼りない。

全額損金の保険のメリットとデメリットまとめ。

メリットは、資金繰りが楽であること。全額が損金になるので半額損金である保険に比べて金繰りが楽。
デメリットは、解約金の歩留まりが悪い。キャッシュの毀損が大きい。年齢によっては歩留まりが更に悪くなる。

全額損金のメリットの説明。

全額損金の保険が資金繰りにとって楽なのは容易に想像がつくことと思います。
会社から保険に対する資金が出ていくわけですが、全額が損金として処理できる。出た資金がまるまる損金になる。
一方、半額損金の保険では、出て行った資金に対して損金になるのは半分だけ。出た資金の半分だけが損金に。

出て行った資金がまるまる損金として処理されるのと、出て行った資金の半分だけ損金になるのでは、資金繰りに与える影響が全然違ってきます。資金繰りの面で見ると全額損金の保険は理想的です。しかし、解約金の歩留まりの高さで考えると、、、

全額損金のデメリットの説明。

全額損金の保険は、解約金の歩留まりが悪い。保険に入る人の年齢によっては解約金の歩留まりがもっと悪くなる。
全額損金の保険の解約金のピークは、約80%です。保険に入る人の年齢が若く、保険会社の選定に気を使って、好条件が色々と揃っても、解約金の歩留まりは、最高でも約85%。

全額損金の保険は、歩留まりが悪い。これが全額損金の保険のデメリットです。資金が出て行って、返ってくる頃には、15~20%はなくなってしまう。せっかく稼いだ資金は確実に目減りします。保険に入って目の前の決算は、損金を作って回避しても、肝心の節税対策を行って手元に残した現金は減っている。キャッシュの毀損が全額損金の保険の唯一の弱点です。

全額損金を選ぶ際の決め手。

資金繰りが無いのであれば全額損金の保険。資金繰りが潤沢にあるのであれば半額損金の保険を選ぶべき。
全額損金の保険と半額損金の保険を相対的に比較すると分かり易いので比較しながら説明します。

半額損金の保険は、解約金の歩留まりが高いので節税対策として効果的です。
しかし、全額損金の保険に比べて、やはり資金繰りが大変。更に、それが毎年続くとなると、金繰りの差は開きます。

半額損金の保険は、節税対策に向いていて、全額損金の保険は、決算対策に向いています。
節税対策と決算対策の“違い”です。資金が潤沢にあるのであれば、会社に貸付を行って半額損金の保険で“節税対策”を行えば、解約金は毀損せずに資金を残せます。逆に、資金が苦しいのであれば全額損金の保険を使って“決算対策”を行うのがいいでしょう。

でも全額損金の保険を採用する人は後を経ちません。中にはこんな理由もあったりします。。

実は全額損金の保険をやる人は少し違う景色を見ている場合も。

全額損金の保険を採用する人が全て考えているわけではありませんが、全額損金の保険は悪用することができます。
全額損金の保険は、歩留まりが悪いのが決定的な弱点です。でも全額損金の保険には隠れたメリットがあります。

全額損金の保険は、払い済みにしてしまえば脱税が可能になってしまう。

会社で全額損金の保険に入ると、全額損金の保険は、貸借対照表、バランスシートには一切出てきません。
損益計算書には出てきますが、損益計算書は1年しかわからない。
全額損金の保険に会社が入っていて、保険を払い済みにしてしまうと、貸借対照表からは追えません。
更に、損益計算書にも出てこないので、税務署は何が起きたのかわからない。保険か何処に行ったのかわからなくなるのです。
目の前から消えてしまう。

ちなみに断っておきますが、我々は全額損金の保険を払い済みにしてしまう手法を推奨してません。
全額損金の保険を払い済みにしてしまって、後日、解約をして申告をしない。これは立派な脱税。
我々が推奨しない理由は幾つかありますが、一つだけ言えば、リスクが高い。

この手法は、保険に流れていた資金の動きが帳簿で追えなくなるだけ、であって実質的に消えたわけではない。追いにくくなる、バレにくくなる、というだけです。行為としは違法行為であり脱税ですし、発覚した場合のリスクを考えるとお勧めできません。

過去に逓増定期保険が全額損金で処理できました。
しかし、現在は半額損金で経理処理をしないといけなくなりました。逓増定期保険の節税効果の高さから、保険としてどうなのか?という疑問が上がり経理処理を見直した、のではなく全額損金を悪用する人が増えたから経理処理を変更したのではないか?と我々は考えてます。

いずれにせよ賢い経営者の実践する節税は、全額損金の保険に加入して黙って払い済みにして脱税をする手法を支持しません。バレないから大丈夫!というのはプロとしていかがなものかと思います。賢い経営者の実践する節税は、もっと賢くもっと効果の高い節税をすることが可能です。

追伸
全額損金の保険も使い方次第では、面白い使い方もできます。もちろん先ほど述べた怪しい方法では一切ありません。

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Comment

  1. 田中 雅已 より:

    節税したい

    • smart-info より:

      田中さん

      コメントありがとうございます。

      目的
      によって節税は変わります。

      時間を節税、
      恒久的な節税、

      状況
      によって効果は異なります。

      状況と目的に合わせて計画を立てて下さい。

  2. 佐藤 恭平 より:

    貴殿の運営するサイトを拝見させて頂き大変勉強になりました。
    追記で
    全額損金の保険も使い方次第では、面白い使い方もできます。もちろん先ほど述べた怪しい方法では一切ありません。
    とございましたが、どのようは方法でしょうか。
    もしよろしければ教えて頂きたく存じます。
    宜しくお願い致します。

    • smart-info より:

      佐藤さん

      コメントありがとうございます。
      全額損金の保険は、
      時間を節税して保障を使うことができます。

      状況次第では、
      事業に心強い資金繰り源ともなります。

      全額損金の保険は保障と時間と状況を前提に考えると解決策が視えて来ます。

      • 浜田 より:

        失礼致します。

        コメント欄を拝見させて頂いたのですが、全損の保険で時間を節税して保障を使うのと、状況次第では心強い資金繰り源となるとはどういった意味でしょうか?

        • smart-info より:

          浜田さん
          コメントありがとうございます。

          時間を節税するという意味から説明します。

          全損の保険は全額損金です。
          支払った期は支払った分だけ利益が減ります。

          減った利益は
          本来なら税金が発生します。支払わなかった分は節税です。

          しかし、
          どこかで最終的に課税が来るので、時間を節税すると表現しました。

          保障を使うとは、保障も使えるの意味です。
          分かり辛く申し訳ありません。

          最後に、
          状況次第では心強い資金繰り源となる

          どんな状況でも保険を解約すれば解約金が受け取れます。
          現金です。全損の保険は解約すると事業資金を捻出できます。

          銀行が貸してくれなくても解約すれば現金が手元に!
          心強い味方です。

          もちろん状況次第で使い方は変化します。
          断定的な書き方は改めます。

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